白山登山
(2011/7/23-24)

 

7月23日(土)朝7時、2台の乗用車(9人)に分乗して白山に向けて水無瀬を出発。白山は石川・岐阜県にまたがる山で、最高峰の御前峰(ごぜんがみね)は標高2702m、一年の大半は雪におおわれ純白の姿は富士山、立山とともに日本三名山の一つで、また昔から信仰の山として親しまれています。名神、北陸自動車道を経由して福井北ICを目指しました。大津サービスエリアを過ぎたあたりから雲行きが悪くなり、一昨年の登山(御嶽登山)の再来かと心配しましたが、福井に到着したころには天気が良くなり始めました。福井ICから一般道に入り勝山市、白峰村を経由して市ノ瀬のバスターミナルに到着したときは午前11時ころでした。ここ市ノ瀬は白山登山の表玄関に当たり、夏山シーズンの土日祝日はマイカー規制が行われていますので、ここからバスで別当出合まで入ることになりました。バスに揺られて30分程度で別当出会に到着。別当出会(標高1260m)は、白山登山の約7割が利用する砂防新道や観光新道の起点となっています。我々より前にバスに乗車して到着した登山客がこれからの登山に備えて準備体操や荷物を整理していました。丁度昼時でしたので、我々はここで昼食とました。昼食後、砂防新道コースの登り口にかかる吊り橋を渡りました。この吊り橋は全長117mで、1000m以上の場所では日本一の吊橋で、2004年に土石流が発生し、現在の橋の20m上流にあった吊橋が流されたとか。砂防新道を登って行くと結構きつい登りが続き、さらに登ると中飯場(標高1520m)に到着。ここは砂防ダムの工事で使用していた飯場で、現在は登山客用の休憩所に転用されているようです。一休憩し、さらに登ると、別当出会から遠くに見えていた滝(不動滝)が迫ってきました。この付近一帯はブナやダテカンバの大きな木がみられ我々登山客を楽しませてくれました。さらに別当覗を過ぎ、約1時間半位を経過したあたりで甚之助非難小屋に到着(標高1975m)。ここから少し登ると、ミヤマキンポウゲ・カラマツソウ・ヤマハハコ・ヨツバシオガマ・ミヤマアキノキリンソウなどの高山植物を沢山見かけるようになりました。登り切ったあたりからガスっていましたが、南竜ヶ馬場への標識が目に留まりました。ここから右に折れて進むと30分位で南竜ケ馬場に到着。ここ南竜ケ馬場は、御前峰と別山の鞍部にあたる 標高約2100mの平坦な高原湿地帯です。南竜ヶ馬場の上部に南竜山荘があり、ここで宿泊しました。山荘周囲一帯には高山植物、ハイマツの樹海、鳥や昆虫など自然のお宝庫といったところで、常駐している自然観察員が到着した登山客に素晴らしい大自然の魅力について解説していました。南竜山荘は二階建てで出来ており、一階に食堂、乾燥室、トイレがあり、二階が寝場所となっていました。梅雨が明けた7月中旬の週末であることから混雑して寝床が非常に狭いのではないかと心配しましたが、十分に寝返りの打てるスペースで安心しました。とは言いながら、寝床が変わるとなかなか眠れないもので、夜中に何回か目を覚ましましたが、寝る時間が早かったせいか少しは休息することができました。翌朝午前3時に起床し、午前3時半ころ山荘を後にしました。南竜山荘からは天気が良かったので展望歩道を通って室堂平を目指すことにしました。1時間ほど歩くと東方面の空が明るくなり始め、アルプス展望台付近でご来光を仰ぐことができました。さらに、室堂近辺に近づくと登山道周囲にコバケイソウ、クロユリ、コイワカガミ、イワギキョウの群生がみられ、室堂のあちこちが高山植物のお花畑となっていました。白山の高山植物は、高山帯の面積が小さいわりにはその種類が多く、白山を西限とするものが数多くあり、とりわけハクサンという名が冠せられた植物はハクサンコザクラ、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ等など18種、山名の付く植物のなかでは日本一とか。また、白山を分布の西限とする植物は100種以上もあるとのことです。山荘から約2時間半で室堂平(標高2450m)に到着。休憩を兼ねて少し長めの朝食タイムとしました。室堂平からは、目前に御前峰の雄大な姿が広がっていました。朝食後、白山奥宮祈祷殿前で記念撮影して山頂を目指しました。40分程で御前峰山頂(標高2702m)に到着。ほぼ快晴でしたので、頂上からは北アルプス槍ヶ岳から乗鞍・御嶽山などの天望を楽しむことができました。頂上部には、大小7個の湖があり、これらのほとんどが火山の噴出口と考えられおり、それぞれ美しい水をたたえて、白山の代表的な景観の一つとなっています。御前峰山頂から左廻りコースで下ると、天柱石から御宝庫(おたからぐら)を通り、さらに瓦礫の間を下ると右に紺屋池が左に油池が見えました。もう少し歩くと剣ケ峰(標高2660m)と大汝(なんじ)(標高2684m)の間でヒルバオ雪渓の手前に最も大きい翠(みどり)ケ池が見えました。続いて血の池を通り、熱曇堆積物跡を通って右に五色池・百姓池が、左に千蛇ケ池がみえました。千蛇ケ池は、我が国唯一の夏でも雪と氷に閉ざされた湖として知られています。山頂から1時間程かけて、お池めぐり(大小7つの神秘な湖)コースを通って室堂平に下ってきました。室堂平でひと休憩後、黒ボコ岩コースを通って下り、前日に通った南竜ヶ馬場への分岐点(2100m)に戻ってきました。ここからは昨日登ってきた砂防新道を通って下り、甚之助小屋を経由して中飯場に到着。ここで遅めの昼食をとった後、昨日渡った吊り橋を渡りバス停のある別当出会に到着。ここからはバスで市ノ瀬バスターミナルへ。市ノ瀬からは前日に泊めていたマイカーに分乗し、少し車を走らせたところの白峰温泉で登山の疲れを癒した後、無事に島本に帰ってきました。
Y.O