針ノ木登山に参加して

針ノ木登山は2年前に計画されましたが台風で中止となり、今回実現することになりました。7月25日(金)夜10時に水無瀬を出発、名神・中央道を経て豊科ICから一般道に出て、信濃大町の扇沢バスターミナルに到着したのは午前3時ころでした。
車の中あるいはバスターミナル内で寝袋を使用して仮眠。午前4時半頃にバス乗客の足音で目が覚め、早々に朝食を済ませて、扇沢を出発しました。扇沢橋を渡って直ぐ脇の登山口で入山手続きを済ませ、柏原新道を登り始めました。登り始めてしばらくすると、左手には蓮華岳、針ノ木岳、各稜線からの雪渓などを眺めることができました。稜線上の種池山荘に到着したのは午前11時ころでした。種池山荘ではライチョウの親子を見かけ、近くに接近しても全く驚く様子もありませんでした。早めに昼食を済ませて、最初の山、岩小屋沢岳(2630M)をめざしました。岩小屋沢岳を通り過ぎ、しばらくすると右手に残雪を覆った立山連峰が見えてきました。宿泊となる新越山荘に到着したのは午後3時過ぎでした。山荘に荷物を預けて周辺を散策、山荘付近には大きな葉の中央に白い花を付けたキヌガサソウを目にすることができました。しばらくして、山荘は登山客で混雑し始め、登山客の多くは中高年の女性でした。山荘の寝床は狭くて息苦しいと思い、消灯時刻の8時20分過ぎに、寝具置場兼用の座談室へ移動して寝ることにしました。翌朝、午前4時に起床、4時30分ころから二番目の山、鳴沢岳をめざしました。しばらくすると、後方の爺岳付近からの昇る日の出を仰ぎ、6時過ぎに鳴沢岳(2630M)に到着。ここからは二番目の山、赤沢岳に向かいました。この稜線一体は瓦礫が多く、また、長野県側は絶壁で稜線上の崖崩れも目立ち、注意しながら登ったり下ったりすることになりました。午前7過ぎに赤沢岳(2678M)に到着。ここで朝食を済ませ、三番目の山、スバリ岳をめざしました。途中、この稜線でもライチョーを親子、さらに、野生サルも何匹か見かけました。スバリ岳への登りは急峻で、ほとんどが岩場で蟹足歩きで登りました。スバリ岳から針ノ木岳への稜線も瓦礫が多く、斜面一帯に高山植物の女王と言われているコマクサの群生、ミヤマリンドウも沢山見かけました。スバリ岳(2752M)に到着したのは午前9時ころでした。最後の山、針ノ木岳も岩場の多い急峻な登りで、午前10過ぎころに針ノ木岳頂上(2820.6M)に到着、頂上からは南に槍ヶ岳、西南に水晶岳、野口五郎岳、西北に立山連峰が大パノラマで眺めることができました。しばらく休憩した後、針ノ木峠まで下山して針ノ木小屋で昼食。午前11過ぎころ、落石に注意を払いながら雪渓を下り始めました。例年よりも雪が沢山残っているとのことでした。軽アイゼンを装着したものの雪質がゆるんでおり、しかも急峻であることから何回もすべり落ちることになりました。雪渓の終わり地点で、登山客二人が通り過ぎた直後、雪渓下の川に雪渓の大きな塊がドサッと大きな音をたてて崩れ落ちるのを真下から目にして大変ビックリしました。軽アイゼン、スパッツの汚れを川の水で洗い終わったところで突然雷雨となりました。二人の下山が遅れていましたので心配しながら到着するのを待ち、しばらくして全員が合流し大沢小屋まで下山。山小屋で雷雨がおさまるのを待ち、少し雨脚が弱まったころで出発地点の扇沢へ下りました。バスターミナル駐車場へ到着したのは午後3時40分ころでした。着替えを終え、、車で少しのところにある温泉「薬師の湯」に入り、美味しいお蕎麦を食べて午後6過ぎに信濃大町を出発、水無瀬到着は午後11時を過ぎていました(記、Y.O)